• 「キャリアとケッコンだけじゃ いや」―30歳を迎えた「Hanako」が見据える“飛躍の年”

    2018年08月06日
    楽しむ
    日販 ほんのひきだし編集部「日販通信」担当
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    「食」「街」「旅」を中心に、都市生活に欠かせないシーンを提案するシティライフスタイル・マガジン「Hanako」。1988年に創刊された「Hanako」は、今年満30歳になります。

    その節目にあたって、「Hanako」の田島朗編集長にエッセイを寄せていただきました。

    創刊時から変わることのないHanakoスピリッツ、田島編集長の雑誌づくりの流儀、そして10月からの新しい「Hanako」の姿――。かつてHanako族だった人も、現在のHanako世代もご注目ください。

     

    ハナコ30歳、飛躍の年!  文・マガジンハウス「Hanako」編集長 田島 朗

    「キャリアとケッコンだけじゃ いや」

    1988年、Hanako創刊時のキャッチコピーです。その2年前に施行された男女雇用機会均等法により、東京中に元気な女性が溢れだしました。彼女たちは憧れだった海外ブランド品を買い、高級レストランで食事をし、海外旅行を年に何度も楽しむ。翌年、「Hanako」「Hanako族」というコトバで流行語大賞も受賞。まさに、現在に続く“女性上位”な消費社会の基礎をつくった雑誌でした。

    あれから30年、女性の仕事の幅は格段に拡がった一方で、大消費国家だった日本は“自分らしさ”を大切にする風潮に変わりました。ただどんな時代になろうとも、毎日を貪欲に楽しく生きるHanakoスピリッツは健在。ケン・ドーン氏による個性的なロゴは不変ながらも、Hanakoは時代とともに進化を遂げてきているのです。

    男性誌で20年働いてきたあと、初の編集部異動がここ女性誌の編集長であった私。最初は正直、戸惑いました。前の雑誌だったら、読者=自分だったので、自分が読みたい雑誌づくりをとことん追求することができた。でも女性誌では100%読者目線になることは、正直不可能。そこで思ったのは、自分の頭の中にある“女性誌像”を消し去ることでした。そして前職での仕事と同様に、印象に残る表紙やちょっとひっかかるタイトル、読み応えと深掘り感のある誌面を愚直に追い求めていこうと心に決めたのでした。

    今年2月の特集「喫茶店に恋して。」は、まさにその気持ちが結実した特集になったと思っています。校了数日前、美しい写真の表紙で決定していたこの特集ですが、担当編集が持って来た1枚の絵で全ては変わりました。「安西水丸さんのイラストをお借りできたので、記事をつくりたい」。担当のその言葉に二つ返事でOKしましたが、と同時にある気持ちが浮かんできました。このイラストを表紙にもしたい、と。実はここ10年以上、Hanakoではイラストだけの表紙はほぼ使っていません。しかも読者の世代で故・安西水丸さんを知っている人がどれだけいるか。でもそんな“前例”は置いといて、こんな魅力的な表紙の本をうちの読者に届けたい、その気持ちだけでした。

    結果は完売。テレビなど多くのメディアにも取り上げられました。

    ▼完売した「喫茶店に恋して。」特集号

    そして嬉しかったのが、私、最新号が出るたびにいわゆる“エゴサーチ”をするのですが(汗)、そこに、ある若い読者のつぶやきが引っかかってきました。

    「Hanako喫茶店号の表紙、超かわいい! 絵を描いた人、調べたらもうお亡くなりになってる方なのね」。

    彼女はこの表紙ではじめて安西水丸さんを知ったのでしょう。うっかり何かに出逢えること。それこそが雑誌の醍醐味だと信じ、仕事を続けています。

    そしてこの10月より、Hanakoはさらにパワーアップします。月刊化し、増ページして無線綴じに。お金を出してまで求めていただける読者の皆様にとって、より“とっておきたくなる”雑誌づくりを目指します。また地方にお住まいの方々からの「なかなか手に入りづらい」というリクエストにお応えするため、今までの首都圏配本から全国配本へと拡大していきます。「銀座」「京都」「鎌倉」「ハワイ」「台湾」など全国区の人気エリア特集はそのままに、3月に発売した「新生活」特集や、6月に発売した「働くこと」特集など、働く女性たちに寄り添った特集テーマはより増強。「Hanako TRIP」や「Hanako CITYGUIDE」といった増刊でのスピンオフブランドも計画中と、30歳の大台に乗ったハナコの活躍は、まだまだ続きます!


    マガジンハウス「Hanako」編集長
    田島 朗―TAJIMA Ro
    1974年生まれ。1997年マガジンハウス入社。翌1998年「BRUTUS」編集部に配属、2010年から副編集長。2016年10月「Hanako」編集部に異動、編集長に就任。


    「Hanako」
    「食」「街」「旅」を中心に、都市生活に欠かせないシーンを提案するシティライフスタイル・マガジン。働いたぶん自分のお金で楽しみたい、快活でチャーミングな女性が読者です。7月26日(木)発売の8月9日号の特集は「わたしの夏麺diary」。うどん、そば、冷やし中華、そうめん、冷麺……この夏食べたい麺ガイドをお届けします。

    Hanako (ハナコ) 2018年 8/9号
    著者:
    発売日:2018年07月26日
    発行所:マガジンハウス
    価格:680円(税込)
    JANコード:4910263120888

    (「日販通信」2018年8月号「編集長雑記」より転載)




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