• 『ルパン三世』はこうして生まれた! 負け犬たちによる「漫画アクション」創刊秘話『ルーザーズ』

    2018年05月11日
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    日販 ほんのひきだし編集部 芝原
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    負け犬たちによる「漫画アクション」創刊秘話 『ルーザーズ』第1巻が発売

    日本初の週刊青年誌として生まれ、『ルパン三世』『じゃりン子チエ』『クレヨンしんちゃん』『この世界の片隅に』など数々のヒット作を生み出してきた双葉社の漫画雑誌「漫画アクション」。

    同誌の創刊秘話を描くドキュメンタリー漫画『ルーザーズ ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~』の第1巻が、4月28日(土)に発売されました。

    ルーザーズ 1
    著者:吉本浩二
    発売日:2018年04月
    発行所:双葉社
    価格:648円(税込)
    ISBNコード:9784575851427

    『ルーザーズ』は、「漫画アクション」の創刊50周年を記念して昨年7月から連載されている作品。

    「このマンガがすごい!2012年版」でオトコ編第1位を獲得した『ブラック・ジャック創作秘話〜手塚治虫の仕事場から〜』の著者であり、ドキュメンタリー漫画の第一人者として知られる吉本浩二さんが、当時の関係者に徹底取材して執筆しています。

     

    漫画『ルーザーズ』の内容紹介

    漫画『ルーザーズ』は、1965(昭和40)年の春から始まります。

    当時の双葉社は銭湯を改装した木造2階建ての小さな出版社で、東京・飯田橋の外堀沿いにありました。

    ちなみに当時の漫画界は、「少年マガジン」「少年サンデー」「少年キング」という3つの少年漫画誌が生まれ、子どもたちから多大な人気を獲得していた頃。

    「漫画は子どものもの」という意識が強く、大人向けの漫画誌もあるにはあったものの、一コマ漫画などの風刺漫画が中心で、活字の読み物もたくさん掲載されていたそうです。

    その頃の双葉社も、看板雑誌の「週刊大衆」や書籍が主力商品。そんな時代に「漫画アクション」が生まれた経緯には、ある2人の男性が大きく関わっています。

    一人は「漫画ストーリー」編集長の清水文人さん。のちに「漫画アクション」の初代編集長となる人物です。

    「漫画ストーリー」は大人向けの漫画誌で、やはり社内でも、主力商品に比べて低く捉えられていたのだそう。さらに「売上が悪ければ即休刊、編集長は責任を取って辞任すべし」という厳しい環境にあり、清水編集長はモヤモヤした気持ちを抱えつつ、新しい漫画を生み出すための手を考えていました。

    そんなある日、清水編集長は、会社のゴミ箱に捨てられていた1冊の同人誌と運命的な出会いを果たします。

    この同人誌「マニア」の発行人こそが、「漫画アクション」の誕生に大きく関わったもう一人の男性。名前を加藤一彦さんといい、のちにモンキー・パンチとして『ルパン三世』を生み出す人物です。

    「マニア」の表紙を見て、海外のイラストのような独特の絵柄に強く惹かれた清水編集長。しかしその斬新さから「既存読者に嫌われるのではないか」という不安に駆られます。

    すでに説明したとおり、当時は「失敗が許されない」という厳しい状況。清水編集長は3か月悩んだ末、意を決して加藤さんに連絡を取ります。

    そして、未来の「漫画アクション編集長」と「看板作家」が対面する歴史的瞬間へ。

    しかし、ことは順調には進みません。清水編集長は加藤さんの漫画に、大きな欠点があることに気づきます。

    「女が全然描けてねぇ…」

    そう、なんと当時の加藤さんは、女性を描くのが苦手だったのです! 『ルパン三世』は、峰不二子をはじめセクシーな女性キャラも魅力の一つ。現在の作品からはなかなか想像できませんが、このあとどのようにしてこれを克服していくのでしょうか?

    続きは『ルーザーズ』第1巻をご覧ください!

    『ルーザーズ』第1話試し読み

     

    双葉社の編集者たちは、大手出版社に入れなかった“負け犬”の寄せ集めだった!?

    作中の会話にも登場しますが、『ルーザーズ』というタイトルは、文字通り「敗北者たち」という意味です。

    どこにも採用されず双葉社に入社したうえ、花形ではない漫画を担当することになった編集者と、ほかの出版社からはまったく声がかからなかった漫画家たち。そんな挫折感を抱えたルーザーたちによって「漫画アクション」が創られる様子が、『ルーザーズ』では描かれます。

    『ルーザーズ』の連載にあたり、著者の吉本さんはこんなふうに語っていました。

    この『ルーザーズ』は「漫画アクション」の歴史を描いた作品ですけど、内容は若い人に向けている部分もあるんです。僕、新卒の大学生が就活に失敗して自殺したなんてニュースが流れてくると、いたたまれなくなる時があるんです。例え第一志望ではない会社に入ったとしても、一生懸命やることが大事なんだって伝えたい。

    (Webアクション掲載:「漫画アクション」連載50周年記念座談会「漫画アクションのDNAとは?」

    『ルーザーズ』はこれまであまり語られることのなかった青年漫画の歴史を記録した貴重なドキュメンタリーであると同時に、アウトローなルーザーたちが漫画に革命を起こす姿を描いた、熱く泥臭い物語でもあります。

    漫画を愛する人、モヤモヤした気持ちを抱えている人におすすめしたい物語です。


    ©吉本浩二/双葉社




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