• デビュー以降3作品すべてが一級品!乱歩賞作家・下村敦史はミステリー界のディープインパクトだ!

    2015年10月07日
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    日販 仕入部 中山
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    江戸川乱歩賞作家が圧倒的筆致で描く山岳ミステリ『生還者』

    生還者
    著者:下村敦史
    発売日:2015年07月
    発行所:講談社
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784062196116

    正直、下村敦史という作家をなめていました。推理小説界の名門「江戸川乱歩賞」でデビューしているとはいえ、これまでの読書経験上、わずか3作目の新人作家にそれほどの筆力があるとは思っていなかったのです。しかし、そんな私の拙い読書経験など、冒頭15ページであっさりと覆されてしまいました。

    ある日、主人公の増田のもとに、兄の謙一の悲報が伝えられる。雪山での大規模雪崩事故に巻き込まれたという。とある理由から山に登ることをやめていた兄が、なぜ山に戻ったのか。しかも、エヴェレストよりも死亡率の高いカンチェンジュンガに挑んだのか。

    謙一の遺品を手渡された増田は、短すぎるザイルに疑問をもつ。命綱であるザイルが、人為的に切断されていたのだ。まさか、兄は殺されたのか―――。

    物語はこの謎を主軸に進むのですが、後から後から追加される新たな謎が絶妙に絡み合うことで、物語に深みとコクを出しています。物語に呑み込まれる心地は、まさに雪崩のようでした。

    登山という専門性の高い題材ながら、それがかなり精密に描かれている点も素晴らしかったです。時々、まるで自分が山に登っているかのような息苦しささえ感じてしまいました。特に終盤で繰り広げられるカンチェンジュンガでの追跡劇は、物語の締め方も含めて圧巻です。

    「本作が本年度のミステリー賞に絡んでくることは間違いなく、下村敦史という作家の名前がこれから世間に認知される日もそう遠くないだろう」そう思いました。

     

    書店でも強力プッシュ中!POPも要チェック

    下村敦史さんの『生還者』は、書店員さんも魅了!POP付きで大々的におすすめする書店も増えてきています。

    写真は、上が岩手県・盛岡の「さわや書店 フェザン店」、下が鹿児島の「ブックスミスミ オプシア店」です。“本のプロ” である書店員さんは『生還者』をどう読んだのか?ぜひお近くの書店でもお確かめください。

    さわやフェザン店POP

    『生還者』オプシア

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