• 瀬戸内寂聴95歳 ―『いのち』は人生の陰影を書きつくした“最後の長編小説”

    2018年02月22日
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    不倫は雷のように落ちてくる!? 瀬戸内寂聴95歳、「あさイチ」で生出演トーク!

    2017年の年間ベストセラー(日販調べ)で総合第1位に輝いた『九十歳。何がめでたい』や、第158回芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』など、「老い」をテーマにしたエッセイや小説が、今売れています。

    そんななか、瀬戸内寂聴さんが95歳という高齢で書き上げ、昨年12月に“最後の長編小説”と謳われて発売された『いのち』が話題に。

    いのち
    著者:瀬戸内寂聴
    発売日:2017年12月
    発行所:講談社
    価格:1,512円(税込)
    ISBNコード:9784062208789

    2月9日(金)、「あさイチ」(NHK総合)に寂聴さんが生出演。

    昨今の不倫報道に対し「不倫はしようと思ってするのではなく、雷のように落ちてくる。当たったら仕方がない」とコメントするなどお茶の間の注目を集め、放送当日の売上は前日の10倍以上に伸長しました(日販 オープンネットワークWIN調べ)。

     

    敬愛する女性作家のエピソードを赤裸々に綴った『いのち』

    『いのち』は、彼女と親交の深かった二人の女性作家、故・河野多惠子さんと故・大庭みな子さんの人生を通して、人間の生きざまと老いを描いたもの。親しい間柄だからこそ知りえる、生前のお2人のエピソードが数多く収録されています。

    たとえば、脳こうそくで倒れて左半身不随となった大庭さん。そんな大庭さんへの介護に努めていた夫・利雄さんがいないときに、こんな言葉を漏らしたそうです。

    「もう、死んでしまいたいのよ。こんな生活。わかるでしょう? 生きていたって何にもならない……でも、利雄がね、あんなでしょ? 私に死なれたくないって泣くんです。利雄の為に、ただ、彼だけの為に、今、生きてるのよ。書けない作家なんか、さっさと死んだ方がいいのよ」

    (本書p.208より引用)

    綺麗ごとでは済まされない人生の陰影のあれこれ。一方で、お2人への敬愛とユーモアに満ちた文章で綴られているため、重いエピソードが含まれていても読後には爽快感が残ります。

    ある種の弱さや、かっこわるさ。そんな部分も、人間の魅力の1つなのだと思える内容です。

     

    生まれ変わっても「今の自分になりたい」と言えますか?

    脊髄の圧迫骨折や、92歳で患った胆のうがんなど、大病を乗り越えて書き上げられた『いのち』。本書の「あとがき」には、このように記されています。

    七十年、小説一筋に生き通したわがいのちを、今更ながら、つくづくいとしいと思う。あの世から生れ変っても、私は小説家でありたい。それも女の。

    (本書p.253より引用)

    人生の酸いも甘いも噛みわけながら、また同じ自分でありたいと願う姿が、後続の私たちに生きる希望を与えてくれます。

    長い人生、ときには「雷が落ちてくる」こともあるかもしれませんが、「なんだかんだあるけど、人生悪くないな」と今の自分を愛せるようになる、そんな一冊です。

     

    あわせて読みたい

    昨年11月には寂聴さんの秘書・瀬尾まなほさんが、寂聴さんの溢れるバイタリティの秘密を説き明かした『おちゃめに100歳!寂聴さん』が、今年1月には自伝的小説『死に支度』の文庫版が発売。

    2タイトルとも、2月9日(金)放送の同番組へ露出したことをきっかけに売上を伸ばしています。

    おちゃめに100歳!寂聴さん
    著者:瀬尾まなほ
    発売日:2017年11月
    発行所:光文社
    価格:1,404円(税込)
    ISBNコード:9784334979607
    死に支度
    著者:瀬戸内寂聴
    発売日:2018年01月
    発行所:講談社
    価格:756円(税込)
    ISBNコード:9784062938457




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