• 「女の子の目線」の向きでひと悶着!?スピッツ結成30周年を記念したアートワーク本が登場

    2018年02月14日
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    日販 仕入部 まりあんぬ
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    1987年の結成以来、「ロビンソン」「チェリー」など数多くの名曲を生み出してきたロックバンド・スピッツ。そんなスピッツの結成30周年を記念して、歴代のアートワークを総括した『スピッツのデザイン』が発売されました。

    スピッツのデザイン
    著者:MdN編集部
    発売日:2018年02月
    発行所:エムディエヌコーポレーション
    価格:7,020円(税込)
    ISBNコード:9784844367130

    『スピッツのデザイン』には、それぞれのアートワークを担当したデザイナーのインタビューを収録。さらに「担当ディレクターが見続けてきたスピッツのジャケット制作風景」や、草野さんが「スピッツの全アルバムを振り返る」ロングインタビューも盛り込んだ、ファン必携の一冊となっています。

     

    「女の子の目線」の向きをめぐってひと悶着!? ジャケット製作秘話を収録!

    スピッツのアートワークは、彼らの音楽と切っても切れない関係にあります。なぜなら、ほぼすべての楽曲の作詞・作曲を手がけているボーカル・草野マサムネさんのもつビジョンが強く反映されているためです。

    それぞれのアートワークはどのようにして制作されたのでしょうか。1998年に発売された8thアルバム「フェイクファー」のジャケットを例に、デザイナー、草野さんそれぞれのコメントをご紹介します。

    ▼8thアルバム「フェイクファー」に使用された写真。本書の表紙にもなっている。

    「フェイクファー」のジャケットは、1994年の5thアルバム「空の飛び方」からアルバム4枚にわたって続いた「女の子ジャケ」のラストを飾る作品です。一連の「女の子ジャケ」を手がけたのは、スピッツのメンバー4人と同い年で、メジャーデビュー当時からスピッツを愛聴していたという木村豊さん。

    ――スピッツの「女の子ジャケ」の中でも、この『フェイクファー』は特に人気の高いデザインです。当初、草野さんから出てきたアイデアは覚えていますか?

    木村 「キャミソールを着た女の子」という案をまず言われたと思います。この当時、キャミソールをファッションアイテムとして、普通に外で着るのが流行っていたんですよね。でも、具体的なアイデアとして言われたのはそれだけだった気がします。

    (本書p.29より引用)

    前掲の画像のほかに、女の子の目線がこちらを向いているカットが候補にあがりました。アルバムの通常盤・初回限定盤それぞれにどちらを採用するかという問題をめぐり、木村さんと草野さんのあいだで意見が分かれたそうです。

    草野 どちらの写真もよかったんですけどね。でもやっぱり、ちょっと匿名性を持たせた方が良いと思っちゃったんだな、俺。目線を外している写真の方が、少し髪の毛で顔が隠れてますしね。

    (本書p.73より引用)

    木村 ……目線のある写真の方が単純に表情もいいし、グッとくる感じがしたんですよね。それで意見が割れました。通常仕様の方が永久に残るものなので、そこはお互いこだわるというか。

    ――それを話し合った記憶というのはけっこうありますか?

    木村 覚えてますね。「なんだよ、こっちの方がいいのに……」って、機嫌悪くなって帰っていきましたからね、僕(笑)。

    (本書p.29より引用)

    最終的に、目線を外している写真が通常盤のジャケットとなり、もう一方は初回限定盤のジャケットとなりました。ジャケットも作品の一部として、細部までこだわり抜かれていることがわかるエピソードです。

     

    未公開のアザーカットやデザイン資料も充実!

    『スピッツのデザイン』には、制作時に撮られたものの採用されなかった「アザーカット」や、デザイナーのアイデアスケッチなどの未公開資料がたっぷり収録されています。ここで、その内容を少しだけご紹介!

    ▼1stアルバム「スピッツ」のアザーカット

    草野 ファーストの時は、何かしらインパクトのあるブツを撮って、それをジャケットにしちゃおうということで、ヒトデ以外にもいろいろ撮ったんですよね。その中で一番印象に残るかなと思ったのがヒトデでした。でも、ただヒトデというだけだとあまり面白くないので、ヒトデが重なっているようなデザインにして。重なっているということで、少しエロな解釈もできるようにしてみようって話もしたかな。

    (本書p.68より引用)

    ▼2ndアルバム「名前をつけてやる」のアザーカット

    草野 ユーライア・ヒープの『対自核』というアルバムの裏ジャケットが、湾曲したミラーにメンバーの姿を写した写真だったんですけど、それを自分たちのアーティスト写真でもやってみたいということになって。『名前をつけてやる』の裏ジャケットはまさにそんな感じです。で、オモテ側もその手法を使って何かできないかということですね。ジャケットにはメンバーを出したくないから、それなら動物でいきましょうということだった気がします。

    (本書p.68より引用)

    デザイナーがジャケットのイメージを決める過程で制作したアイデアスケッチでは、アイデア段階のデザインと、完成後のジャケットをぜひ見比べてみてください。

    ▼10thアルバム「三日月ロック」のアイデアスケッチ

    ***

    以上、『スピッツのデザイン』のごく1部をご紹介しました。スピッツファンの方はもちろん、ジャケットやグラフィックデザインに関心がある方にも手に取っていただきたい一冊です。ぜひ書店店頭でご注文のうえ入手してください!

    スピッツのデザイン
    著者:MdN編集部
    発売日:2018年02月
    発行所:エムディエヌコーポレーション
    価格:7,020円(税込)
    ISBNコード:9784844367130




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