• 「揉みしだく」の“しだく”って何?東海林さだお『オッパイ入門』

    2018年01月21日
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    『アサッテ君』などで知られ、80歳となった今も漫画化・エッセイストとして執筆活動を続ける“ショージ君”こと東海林さだおさん。

    そんな東海林さんのエッセイ最新刊『オッパイ入門』が1月12日(金)に発売されました。

    オッパイ入門
    著者:東海林さだお
    発売日:2018年01月
    発行所:文藝春秋
    価格:1,458円(税込)
    ISBNコード:9784163907796

     

    「揉みしだく」の“しだく”ってどういうこと?

    『オッパイ入門』は、文芸雑誌「オール讀物」に掲載された2014年以降のエッセイを1冊にまとめたもの。タイトルは、冒頭に収録されている1篇「オッパイ入門」からとっています。

    非常にインパクトがありますが、「オッパイに入門する」とはどういうことなのでしょうか?

    人間、何事にも謙虚でなければならない。
    何事にもというからには、そこには当然オッパイも含まれる。
    ここらあたりで、オッパイに謙虚に臨んでみようではないか、というのが今回のこの稿の主旨である。

    (本書p.7より引用)

    「オッパイ入門」は、おっぱいについて「初学者の手引きとして書かれた解説書」です。あくまで解説書なので、「ここはこのようになっているので、こうなっているここんとこを、こう、チョンと指で摘みあげて……」というふうに具体的な教示が含まれる内容となっています。

    「オッパイ入門」は「基礎編」「実技篇」「応用編」から構成されており、「基礎編」では「オッパイは時に乳房であり、時にパイパイであり……」という概念論が展開されています。

    「実技篇」では、東海林さんが見聞したおっぱいに対する“実践”が惜しみなく開陳されています。実技の基本「揉む」の派生として「揉みしだく」という行為がありますが、この「しだく」とはどういうことなのでしょうか?

    東海林さんによれば、「しだく」というのは「落ち葉を踏みしだく」という言い回しがあるように一種の荒々しさを語意に含んでいるそうで、単に「モミモミする」のとは一線を画した手の動きが想定されるようです。

    「応用編」では、東海林さんの思考はおっぱいの歴史や社会性にまで及び、著名な社会学者や動物学者の説を引用しながらの考察が展開されます。「オッパイの社会性」については、胸の谷間を露出させた女性と喫茶店で同席したときに私たちが送る“視線”に関する、次の一節をご紹介します。

    コーヒーカップであったり、天井であったり、カウンターのコーヒーメーカーであったり、窓の外の景色であったり。
    その一環として、ふと、その谷間のあたりを視線が通過することがある。
    その通過は速いときもあれば遅いときもある。
    だが、あくまであちこちに視線を送る行為の一環であることを強調しておきたい。
    だがご婦人はそうは思わないんですね。
    「見た」
    と思う。

    (本書p.18-19より引用)

    浮世絵からマリリン・モンローまで、様々な角度からおっぱいを論じた「オッパイ入門」。おっぱいに対して何らかの関心がある方は、ぜひご一読されることをおすすめします。

    ***

    そのほか、挨拶の起源や必要性を論じた「挨拶は必要か」、ふかふかで柔らかいタオルの魅力を語った「タオルっていいな」など、“ショージ節”が炸裂した15本のエッセイに加え、コラムニスト・中野翠さんとの対談「恥ずかしい、都の西北」が収録されています。

    身のまわりの些細な物事の、様々な側面に気づかせてくれる東海林さんのエッセイ集。ユーモアあふれる文章に笑わされながら、読み終えるとなんだか脳が耕されたような気がする……そんな一冊です。

    オッパイ入門
    著者:東海林さだお
    発売日:2018年01月
    発行所:文藝春秋
    価格:1,458円(税込)
    ISBNコード:9784163907796
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