• 宮下奈都4年間の歩みを綴るエッセイ集『緑の庭で寝ころんで』は、読者の心をほぐしてくれる一冊

    2018年01月10日
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    日販 ほんのひきだし編集部「新刊展望」担当 
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    2016年の本屋大賞受賞作『羊と鋼の森』が、2018年6月に映画公開される宮下奈都さん。

    2017年12月8日(金)に発売された『緑の庭で寝ころんで』は、その『羊と鋼の森』誕生前夜から本屋大賞受賞までの日々、そしてふるさと福井や北海道の大自然の中で見つめる3人の子どもたちの成長など、充実の4年間を綴ったエッセイ集です。

    そんな、作家であり、母である宮下さんの素顔と魅力がたっぷりつまった本作について、編集を担当した実業之日本社・文芸出版部の高中佳代子さんに文章を寄せていただきました。

    緑の庭で寝ころんで
    著者:宮下奈都
    発売日:2017年12月
    発行所:実業之日本社
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784408537177

     

    読者をやさしくほぐしてくれる一冊

    『緑の庭で寝ころんで』は、宮下さん一家が地元・福井から、1年間限定で北海道へ移住した年の夏にはじまり、2017年の秋に至るまで、宮下奈都さんの4年間のあゆみがたっぷり詰まった一冊です。

    3人のお子さんたちをテーマに紡ぐ「緑の庭の子どもたち」(福井の月刊情報誌「fu」連載)4年分の文章を軸に、様々な媒体で発表されたエッセイや自作解説、掌編小説、音楽劇原作などを収めた贅沢なラインアップ。文章のはしばしに、読者を魅了する“宮下小説ワールド”の原風景がちりばめられ、本屋大賞受賞作『羊と鋼の森』誕生前夜の貴重なエピソードや、受賞後に訪れた、めまぐるしくも充実した日々のことなども、リラックスした筆致で描かれています。

    初エッセイ集『はじめからその話をすればよかった』のまえがきで宮下さんは、3人目の子供がお腹にいるとき、突然小説を書きたくなった――と綴っていますが、「作家・宮下奈都」はつねに、3人のお子さんを育てるお母さんでもありました。私にも子どもが2人おりますが、宮下さんとお仕事をご一緒してきたこの10年半、「先輩母」宮下さんのおおらかな子育てぶり、互いを信頼し愛しあうご家族の姿は憧れで、いつも励まされてきました。

    原稿依頼のため初めてご連絡をした2007年春、宮下さんから届いたお返事には、こう書かれています。

    ちょうど昨日が次男の幼稚園の卒園式で、でも感激して泣いているのは親ばかり、子供たちはすでに前だけを見て歩き出そうとしているのが伝わってきました。

    あの頃幼かったお子さんたちが、本書の最終章では、長男くん大学生、次男くん高校生、末の娘さんも中学生に成長。「みんな大きくなったねえ……!」と、すっかり親戚のおばちゃん気分で感慨にふけりながらゲラを読み進める時間は、しあわせなひとときでした。

    本書は、宮下ファンにとって、宝箱のような存在であると同時に、子育てでちょっと壁にぶつかったり、悩んでる方を、やさしくほぐしてくれる一冊だとも思います。

    ぜひ、寝ころんで、肩の力をぬいて、ゆっくり味わってください。

    実業之日本社 文芸出版部 高中佳代子

    緑の庭で寝ころんで
    著者:宮下奈都
    発売日:2017年12月
    発行所:実業之日本社
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784408537177

    ふるさと福井で、北海道の大自然の中で、のびやかに成長する3人の子どもたち。その姿を作家として、母親として見つめ、あたたかく瑞々しい筆致で紡いだ「緑の庭の子どもたち」(月刊情報誌「fu」連載)4年分を完全収録。ほかに、読書日記、自作解説ほか、宮下ワールドの原風景を味わえるエッセイ61編、掌編小説や音楽劇原作など、単行本初収録の創作5編も収載。

    実業之日本社『緑の庭で寝ころんで』より〉

     

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    ※★は、『緑の庭で寝ころんで』に収録されています。


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