• 岡田将生の「痛男」ぶりに注目!映画「伊藤くん A to E」原作者・柚木麻子インタビュー【前編】

    2018年01月11日
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    日販 ほんのひきだし編集部「新刊展望」担当 猪越
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    1月12日(金)、岡田将生さんと木村文乃さんがW主演を務める映画「伊藤くん A to E」が公開されます。

    岡田さんが演じるのは、容姿端麗だが自意識過剰で無神経な「痛男」伊藤誠二郎。そんな伊藤に振り回される女たちを見下しながら、自身も徐々に伊藤に追い詰められていく落ち目の脚本家・矢崎莉桜を木村さんが演じます。

    原作は、2013年に発表された柚木麻子さんの同名小説。伊藤の行動に翻弄される都合のいい女(A)、自己防衛女(B)、愛されたい女(C)、ヘビー級処女(D)、そしてアラサー毒女の莉桜(E)という5人の女たちの視点で、伊藤とのエピソードが綴られていきます。

    今回の映像化では、映画の公開に先駆け、ABCDの4人の女たちと伊藤とのエピソードを描いた連続ドラマが放送されたことも話題になりました。『伊藤くん A to E』は、テレビで、スクリーンで、そして原作でと、世界観を一つにしながらさまざまに楽しめる作品です。

    今回は柚木さんへのインタビューで、本作の魅力に迫ります。

    柚木麻子
    1981年生まれ、東京都出身。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、2010年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。その他の作品に『ランチのアッコちゃん』『その手をにぎりたい』『本屋さんのダイアナ』『奥様はクレイジーフルーツ』『BUTTER』『さらさら流る』などがある。

    伊藤くんA to E
    著者:柚木麻子
    発売日:2016年12月
    発行所:幻冬舎
    価格:626円(税込)
    ISBNコード:9784344425552

     

    原作者も意外だった!?『伊藤くん A to E』の映画化

    ――『伊藤くん A to E』の映像化は、映画に先駆け連続ドラマが制作される大規模なものとなりましたね。最初にこの企画を聞いて、どのように思われましたか。

    そんなに大掛かりなことをやっていただけるのかと、とても驚きました。

    自作の映画化は初めてなのですが、私自身、映画を見るのが大好きですし、廣木隆一監督が撮ってくださることもうれしかったです。自分の作品が映画になる、しかも『伊藤くん A to E』が、というのがもっとも意外でした。

    ――映画は岡田将生さん演じるモンスター級の痛男・伊藤と、木村文乃さん演じる崖っぷちの脚本家・莉桜の2人が主人公。ドラマは8話構成で、ABCDの女たちが伊藤との恋愛問題を相談しに、莉桜の事務所を訪れるというストーリーでした。ドラマと映画アプローチは違いますが、原作の世界観が見事に貫かれていますね。

    映画になるときには、もっといろいろカットされるものなのかなと思っていたんですが、原作をかなり活かしてくださいました。セリフもそのまま使われていたりして、うれしかったですね。

     

    「伊藤くんの“痛さ”にも一理ある!?」と思わせる岡田将生の演技力

    ――岡田さん、木村さんのほかにも、ABCDの女性を佐々木希さん、志田未来さん、池田エライザさん、夏帆さんが演じるなど大変豪華な出演陣です。

    最初にキャスティングを聞いたときには、こんなに豪華な方々に演じていただけるのかと感激しました。

    ただ岡田将生さんがすごく魅力のある方なので、最後に伊藤くんが心情を吐露するシーンでは、「伊藤くんの考え方もわからなくはないな」という感じになってしまっていて(笑)。それは予想外でした。

    ▼クライマックスで伊藤と莉桜が対峙するシーンは、10分の長回しで撮られた本作最大の見せ場となっています。

    ――確かに、それまでは伊藤にイライラしながら映像を見ていたのに、ラストの彼の言い分にはつい納得しそうになりました。

    岡田さんの役者としての力のなせる業ですね。

    岡田さんとお話しした際にも、「僕も最初は全然共感できなかったんですけれど、だんだん伊藤くんみたいな生き方もアリかなと思いました」とおっしゃるので、「それはちょっと……(笑)」と。

    ――木村さん演じる莉桜についてはいかがですか?

    莉桜は、原作ではもっと薄汚れて、世捨て人みたいな生活をしている人物なので、木村さんは美しすぎるかなと思っていたんです。ところが木村さんがこれまでにない表情やしぐさで、莉桜の荒んだ雰囲気を醸し出してくださったのでびっくりしました。それも役者さんの力量だなと感じました。

    ――ほかに、印象に残っている役者さんやシーンはありますか?

    みなさん演技が素晴らしくて、ありがたく見せていただきました。印象的だったのはドラマ版の池田エライザさんの回で、見ていて「私はこういう世界を書きたかったんだ」と思いました。

    ドラマでは、彼女が親友の幸せを壊そうとしているかのようにミスリードして、後から彼女の本当の気持ちがわかる仕組みになっています。そこがとてもよかったし、エライザさんがとても繊細なお芝居をされていたので、一挙一動に引き込まれました。

    後編へ続く(2018年1月12日公開予定)
    『伊藤くん A to E』はボツ原稿から生まれた!?柚木麻子インタビュー【後編】

     

    映画「伊藤くん A to E」作品情報

    伊藤(あいつ)にさえ、出会わなければ―
    落ち目の脚本家・矢崎莉桜は、“伊藤”という男について悩む【A】~【D】4人の女たちの切実な恋愛相談を、新作脚本のネタにしようと企んでいる。心の中で毒づきながら「もっと無様に」なるよう巧みに女たちを誘導、そんな莉桜の前に“伊藤”が現れる。
    “伊藤”は莉桜が主宰するシナリオスクールの生徒。中身が無く、いつも口先だけの彼が、なぜか莉桜と同じ4人の女たちについての脚本を書いていたのだ。しかもそこには、莉桜のネタにはない5人目【E】の女が存在し…。
    “伊藤”の狙いは一体何なのか―。莉桜は徐々に追い詰められていく。

    2018年1月12日(金)より全国公開

    出演:岡田将生 木村文乃 / 佐々木希 志田未来 池田エライザ 夏帆 / 田口トモロヲ 中村倫也 田中 圭
    監督:廣木隆一
    原作:柚木麻子『伊藤くん A to E』(幻冬舎文庫)
    脚本:青塚美穂
    音楽:遠藤浩二
    主題歌:androp「Joker」(image world)
    配給:ショウゲート

    映画「伊藤くん A to E」公式サイト
    http://www.ito-kun.jp/


    ©「伊藤くん A to E」製作委員会
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