• 国宝イヤーに満を持して創刊!「週刊 ニッポンの国宝100」誕生の舞台裏

    2017年10月06日
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    日販 ほんのひきだし編集部「日販通信」担当
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    京都国立博物館の「特別展覧会 国宝」がいよいよ始まりました! 東京国立博物館では「運慶」展も開催中。「国宝イヤー」のクライマックスともいうべき秋の到来です。

    そんな中、9月5日(火)に創刊された「週刊 ニッポンの国宝100」(小学館)。全50巻を通して100件の国宝を紹介するウイークリーブックです。その創刊までの道のりを、「週刊 ニッポンの国宝100」編集長に綴っていただきました。

     

    「国宝」を身近なものに!  文・小学館「週刊 ニッポンの国宝100」編集長 高橋建

    今年は「国宝」という言葉が誕生して120年になる節目の年です。京都国立博物館では、特別展覧会「国宝」が、また東京国立博物館では、国宝17件を含む過去最大規模の「運慶」展が開催されています。

    この、国宝イヤーともいうべき2017年に、国宝をテーマとしたウイークリーブック(週刊誌タイプの分冊百科)を刊行したい! 本誌の企画は約2年前に生まれました。しかしこの企画をめぐる環境は、必ずしも好意的なものばかりではありませんでした。

    まず、ウイークリーブックがすでに飽和状態にあるのではないかと懸念する声もあったこと。そして「国宝」という言葉が、「世界に誇るべき国民の宝」を意味するにもかかわらず、一般読者にとって必ずしも馴染みがあるとはいえないことです。

    それらの問題を乗り越え、改めてウイークリーブックの新たな可能性を切り拓くために、日本美術の特集で人気の高い女性誌局「和樂」編集部と、美術書の出版に実績のある出版局文化事業室による合同企画という体制が取られました。局をまたいだ合同企画は、小学館としては初めての試みです。文化事業室がもつ美術書出版のノウハウを用いて、ウイークリーブックの読者の中核をなす50代以上の男性を手堅く確保し、さらに女性読者や30~40代読者にアピールするために「和樂」がもつ斬新な編集手法を積極的に取り入れる。まさにいいとこ取りの戦略です。

    もう一つ、初めての試みとして、事前に創刊号とほぼ同じ内容のモニター用試作版を制作した際に、表紙のデザインを2種類用意し、書店の方々などのご意見をもとに、より親しみをもたれる最終的なデザインを決定しました。

    「週刊 ニッポンの国宝100」では、毎号2件の国宝を取り上げます。全50巻100件の国宝は、小林忠・岡田美術館館長、泉武夫・東北大学名誉教授、山下裕二・明治学院大学教授の監修の下で厳選しましたが、各号で取り上げる国宝の組み合わせについては、あえて意味をもたせず、専らビジュアル効果を狙ったものとしました。組み合わせに意味をもたせることは、その意味がわかる読者とわからない読者を最初から選別してしまうことになりますし、何よりも先入観なしにそれぞれの国宝に触れて欲しいと考えたからです。

    先入観なしに国宝の素晴らしさ、魅力に触れてもらうために最も重要なのは、ビジュアルの美しさです。そのために小学館が過去半世紀にわたる美術書出版で培ったノウハウを駆使するとともに、印刷会社に専任のプリンティング・ディレクターを依頼し、毎週、印刷所に編集部員が出向いて色校正を行うという高額画集と同じ作業を丁寧に行っています。

    また、読者に国宝を身近に感じてもらうために、国宝の細部に注意を促すことでその魅力に対する理解が自然と深まる「原寸図版」や、他文化と比較することで、これまで何気なく眺めてきたものが実はとても独創的で優れたものであることに気づかされる世界の名宝と比較するコーナー、国宝を体験する旅へ読者を誘うコーナーなど、「和樂」が培ってきたさまざまな女性誌的手法を活用しています。

    さらに、創刊号には人気の高い国宝『鳥獣人物戯画』がデザインされたオリジナル「トラベルケース」、2号には「運慶名作ポストカード・ブック」、3号には「祝 国宝展開催 国宝新聞号外」という特別付録が付きます。このほか、日清食品とのコラボグッズの開発、JR東海と組んだ国宝新幹線の運行、国宝検定の実施など、国宝を身近なものとするためのイベントも満載。

    「週刊 ニッポンの国宝100」は、『運慶大全』の刊行とともに、小学館創業95周年企画として、満を持した創刊です。


    小学館「週刊 ニッポンの国宝100」編集長
    高橋 建―TAKAHASHI Tatsuru
    ウイークリーブック「週刊 美術館」「週刊 日本の美をめぐる」「週刊 西洋絵画の巨匠」を手掛ける。運慶初の決定版全作品集『運慶大全』を9月に刊行。


    「週刊 ニッポンの国宝100」
    日本に1108 件ある国宝のうち特に意義深い100件を厳選し毎号2件ずつ紹介する全50巻。「日本美術全集」と雑誌「和樂」の両編集部がタッグを組んで、硬軟うまく絡み合った内容が魅力。

    週刊 ニッポンの国宝100 2017年 9/19号
    著者:
    発売日:2017年09月05日
    発行所:小学館
    価格:500円(税込)
    JANコード:4910333530975

    (「日販通信」2017年10月号「編集長雑記」より転載)

     

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