• 冷蔵庫を抱きしめて

    摂食障害、DV、汚部屋……他人事と思えない“症状”をコミカルに描く。荻原浩『冷蔵庫を抱きしめて』文庫版発売

    2017年09月28日
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    日販 仕入部 Y・A
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    荻原浩さん『冷蔵庫を抱きしめて』の文庫版が、9月28日(木)に発売されました。

    2016年に『海の見える理髪店』で直木賞を受賞した荻原さん。受賞理由として、その「圧倒的な読み心地のよさ」と、「それぞれの作品が独立しながらも、一編一編が心に残る短編集である」ということが高い評価を得ました。

    『冷蔵庫を抱きしめて』も、そんな荻原さんの熟練の技が光る短編集。テーマは「現代人の心の闇」とシリアスですが、荻原さんの持ち味であるユーモアとひねりの効いた文章で、前向きな気分になれること請け合いの作品集です。

    冷蔵庫を抱きしめて
    著者:荻原浩
    発売日:2017年10月
    発行所:新潮社
    価格:680円(税込)
    ISBNコード:9784101230382

     

    摂食障害、DV、汚部屋、浮気性……『冷蔵庫を抱きしめて』に登場するのは、心に闇を抱えた現代人たち

    本作に登場するのは、8つの「心の病」を抱えた人物たち。

    幸せなはずの新婚生活で、夫との食の嗜好の違いに悩み、摂食障害が再発してしまう妻。DV男から幼い娘を守るため、ボクシングジムを訪ねる母親。他人の視線を気にするあまり、マスクなしでは人前に出られなくなった男。汚部屋に住んでいるのに、彼を自宅に招いてしまった女……。ことの始まりはさまざまですが、彼らはみんな、ほんのささいなきっかけで心を病み、追い詰められていきます。

    単行本刊行時のインタビューで、荻原さんは「カタカナで書くような『ビョーキ』を全体のテーマにしてみようと決意しました」と語っています(※)。確かに、収められている8編で描かれるのは、どこかにありそうな他人事とは言い切れない“症状”ばかり。

    ともすれば重くなりがちなテーマの本作ですが、自力で道を探り自分自身に向き合っていく彼らの姿が、シニカルに、そしてコミカルに描かれていて、最後は思わず「クスッ」と笑える短編集に仕上がっています。

    心が疲れているときにこそ手に取ってほしい、ストレス社会で戦う現代人におすすめの1冊です。

    冷蔵庫を抱きしめて
    著者:荻原浩
    発売日:2017年10月
    発行所:新潮社
    価格:680円(税込)
    ISBNコード:9784101230382

    ※「波」2015年2月号掲載[荻原 浩『冷蔵庫を抱きしめて』刊行記念特集]【インタビュー】僕らはみんな病んでいるより引用

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