• 甲子園100年の歴史を振り返る1冊片手に夏の甲子園を楽しもう!

    2015年07月29日
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    園山 哲平
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    もうすぐ夏の甲子園がはじまる!今年は高校野球100年のメモリアルイヤー!ということで弊社の元高校球児に高校野球の歴史を振り返られる『甲子園100年物語』を紹介してもらいました。

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    大阪・豊中グラウンドで第一回全国中等学校優勝野球大会が開催されたのは1915(大正4)年。途中、米騒動や戦争による中止という困難を乗り越え、高校野球は一世紀にわたり続いてきた。

    「高校野球100年」という肩書きがつく今年(2015年度)の甲子園で行われる「全国高等学校野球選手権大会」は、大きな節目として、数々の行事が予定されている。開会式には、第一回大会に出場した十校を母体とする学校から現役選手が一名ずつ招かれ、当時のユニフォームを着て入場行進を行う。始球式では、早稲田実業在学中に甲子園に四度出場した経験を持つ王貞治氏が始球式を行う。変わったところでは、第一回大会に出場した十校のOBが12月に甲子園に集まり「全国高等学校野球100周年記念大会」を開催、100年前の対戦カードを再現する。

    出版業界もこの流れに乗り、高校野球の歴史を振り返るといった内容の本がいくつか出版されている。このたび紹介するのはそのうちの一冊、『甲子園100年物語』(枻出版社)だ。

    甲子園100年物語
    発売日:2015年07月
    発行所:枻出版社
    価格:842円(税込)
    ISBNコード:9784777936816

    正確には「甲子園100年」という表現は誤解を招きやすい。甲子園で高校野球が始まったのは1924年の第十回大会から。それまでは豊中グラウンド(第一~二回)、そして鳴尾球場(第三~九回)で開催されている。しかし、そうした歴史にあっても、高校野球の人気を年々高めてきた背景に「聖地」と呼ばれる甲子園の存在が大きかったことは疑いようがない。そのため高校野球の歴史は甲子園の歴史といって過言ないだろう。

    『甲子園100年物語』では、甲子園で繰り広げられた数々の名勝負の中から厳選された100試合が紹介されている。選者は、野球史研究家の森岡浩氏。1998年夏準々決勝の「横浜」対「PL学園」、2009年夏決勝の「中京大中京」対「日本文理」といった有名な試合から、1986年春一回戦の「新湊」対「享栄」のような通好みな試合まで、春夏問わずセレクトされ、スコアや投打のデータと共に解説されていることが、熱心なファンには嬉しい。まだまだ高校野球ファンになったばかり、という読者にも、入門編として役立つ内容とボリュームだ。

    さらに、甲子園を沸かせた元球児、審判、監督へのインタビューが興味深い。大阪桐蔭で全国制覇を成し遂げた藤浪晋太郎(現阪神タイガース)は、甲子園について「間違いなくいいところ。いってしまえば、プロ野球より、いいところですね」と語る。また、夏の甲子園を二度制した茨城の名将・木内幸男元監督と、常総学院時代の教え子である仁志敏久氏の対談では「木内マジック」の舞台裏に迫る。

    甲子園040-041最後に紹介したいのは、東北高校当時のエース、ダルビッシュ有投手(テキサス・レンジャーズ)の控え投手ながらも2003年、2004年の甲子園のマウンドで活躍した真壁賢守氏へのインタビュー。真壁氏は「メガネッシュ」と呼ばれた当時を振り返りつつ、現役高校球児に対し、エールを送る。「野球って、坊主頭や、ほかのことにしても、理不尽なものです。でも、世の中には理不尽なことがもっとある。ならば『野球が好きだ』よりも理不尽を優先して野球を辞めたら、もったいない。やっていれば何かが残るものです」

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