ヨシタケシンスケが「つまんない」の正体を考えたら、こんなにおもしろい!待望の絵本最新刊『つまんない つまんない』

2017年05月19日
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日販 ほんのひきだし編集部「新刊展望」編集部
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絵本デビュー作『りんごかもしれない』から、『りゆうがあります』『もうぬげない』など、数々の大ヒット作品を生み出しているヨシタケシンスケさん。ひとつのテーマから無限に広がる発想で、「考えることの楽しさ」を教えてくれるその作風は、子どもから大人まで、幅広く人気を集めています。

そんなヨシタケさんの最新絵本『つまんない つまんない』が、5月17日(水)に発売されました。

誰もが感じたことのある「つまんない」をヨシタケさんが考え抜くと、あら不思議!? 本作に込めた思いについて、ヨシタケさんにお話をうかがいました。

つまんないつまんない
著者:ヨシタケシンスケ
発売日:2017年05月
発行所:白泉社
価格:1,404円(税込)
ISBNコード:9784592762102

ユニークな発想の作品の数々で、日本中が注目する絵本作家・ヨシタケシンスケの新作が登場。誰もが経験するタイクツな気分を、とことん考え抜いたらこうなった!? 面白さ満点の「つまんない」絵本!

白泉社公式サイト『つまんない つまんない』より〉 

 

「つまんない」は子どもの“死活問題”

——タイトルが示す通り「つまんない」という子どもの思いがテーマの本作ですが、どのようなことからこの絵本を描こうと思われたのですか?

最近、息子が「つまんない」ってよく言うんです。その言葉にイラっとしながらも(笑)、「そういえば僕も子どものころ、よく言っていたな」と。その度に「自分で何とかしなさい」と親に叱られていたのですが、それで何かが変わるわけではないですよね。

子どもにとって、いまが「つまんない」か「おもしろい」かは、まさに死活問題です。私たち大人は「つまんない」と思ってもなかなか口に出せませんが、それでも「つまんない」と思うことは同じようにあります。

絵本を書くときは、大人にも子どもにも関連するテーマを選びたいと思っています。その点、「つまんない」というのは人間である以上、誰にもついて回る問題。だからこそ「“つまんない”について考える本を作ったら、みんなに共感してもらえるんじゃないかな」と思ったんです。

——主人公の男の子はお母さんに叱られて、「どうしてつまんないんだろう」「つまんないって、なんだろう」と考えはじめます。本作もヨシタケさんならではの発想の展開に、ニヤリとしたり、一緒に考えたりと、楽しませていただきました。

僕自身も考えていて楽しかったですし、おもしろがって描くことができました。

とはいえ大人は、「本当につまんないときは、どうしようもないよね」ということも知っています。「つまんないときは、それでいいんだ」とわかっているだけで、「つまんない」の過ごし方が変わってくるのではないでしょうか。

なので、最初からオチは決まっていて、「つまんないときは、何をしたってだめだよね」ということ。どう考えてもそこに行きつくけれど、当たり前の結論にどれだけ遠回りしてたどりつくか、その過程がおもしろい。「つまんないこと」を集めたり、とことん考えたりする、そのこと自体がおもしろくなるんです。

読んでくれた人に、「なるほど、いわれてみればそうだよね」と、その不思議をおもしろがってもらえればいいですね。

 

「考え方のレパートリー」をたくさん提案するのは、自分で選んでもらうため

——ヨシタケさんの絵本は、ページをめくるたびに「え、そうなるの!?」という意外なアイデアに驚かされますが、その想像力の源はどこにあるのですか?

僕は常日頃から何に関しても考え込むタイプで、想像力を使うことが多いのですが、想像力が豊かなのは必ずしも良いことばかりではありません。想像力がありすぎると、どんな小さいことでも救われますが、どんな小さいことでも落ち込むんです。想像力も使い方次第で、良いことばかりじゃないけれど、もちろん悪いことばかりではない。使い方によっては生きることをすごく豊かにしてくれるし、争いごとを減らしてくれます。

どんなものにも良いところと悪いところがあって、「何かをいうときにはその両方を伝える人間でいたい」という気持ちがあります。良いところだけを「素晴らしいでしょう」というのは楽ですが、「いや、それだけじゃないよね」と思っている自分もいる。それが「物事を客観的に考える」ということですよね。

良いことも悪いことも、一冊の本の中で両方にアプローチして、「そのどちらを選ぶかは、読んだあなたが決めてください」という本のほうが、正直な感じがして信頼できます。

「夢は大事だけど、かなう夢なんてほんの一握りだよね」というと身も蓋もないけれど、逆にそこから別の希望も出てくるかもしれない。その考え方のレパートリーみたいなものを、本の中で提案できればいいですね。何より自分自身が「救われたい」という思いで日々いろんなことを考えているので、僕みたいな人に、「そうだよね」と思ってもらえるものになっていたらうれしいです。

——息子さんの「つまんない」という一言がきっかけとなって生まれた本とのことですが、息子さんの反応はいかがでしたか?

この本を読み終わってから、「つまんない」と言わなくなったかというと、そんなことはありません(笑)。一冊の本にできることなんて大したことはないけれど、読んでいる間にケタケタ笑ってくれたら、それで十分です。

みんなの「つまんない」を募集中!!!

『つまんない つまんない』の発売を記念して、現在「みんなの『つまんない!』をおしえて!」という企画が実施されています。

絵本『つまんない つまんない』挟み込みの応募用紙に、「【   】が【   】だとつまんない!」と思うことを描いてご応募ください。作品は「月刊MOE」公式Facebookにて随時公開されます。

▼ヨシタケさんが考えた「つまんない!」の一部




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