• あの日以来“防災ずきん”を手放せない男の子が、“不安”と別れられる日はくるのか?

    2017年04月14日
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    ほんのひきだし編集部 浅野
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    “あの日”以来、どこへ行くにも防災ずきんが手放せなくなった12歳の男の子・京太(きょうた)。

    群馬県桐生市に住む少年を主人公にした「リトル京太の冒険」という長編映画が、4月1日(土)に公開されました。

    監督は、短編映画「京太の放課後」や続編「京太のおつかい」でも高い評価を受け、本作「リトル京太の冒険」が長編映画デビューとなる大川五月さんです。

     

    震災のトラウマを、あくまであたたかくやさしく描く

    「リトル京太の冒険」は、一言でいってしまえば「震災以降の、人々の不安・トラウマを描いた映画」です。しかし、震災について考える時、あなたは「不安」「トラウマ」と聞いてどのようなものを想像するでしょうか?

    おそらく今この記事を読んでいる方一人ひとりをとっても、“不安”の種類はそれぞれに異なると思います。

    また、震災の影響を受けたのは、被災地の方だけに限りません。それまでと変わらない日々を過ごしているように見えても、他の人には見えないどこかが変わっているかもしれない。もしかすると、心に傷を負っているのに、自分でさえ気づいていないかもしれない。

    しかしそれは、ふとしたきっかけで、はっきりした形をとって目の前に現れます。

    「リトル京太の冒険」では、そんな少し重たいテーマがあくまでコメディタッチで、あたたかくやさしく描かれています。

    また、被災地ではない桐生市を舞台にし、日本の「今」を1人の小学生の心を通して描いている点でも、他の“震災をテーマにした作品”とは一線を画しています。

    東日本大震災から6年、熊本地震から1年。

    はたして、京太が防災ずきんを手放せる時はくるのでしょうか?

    いま自分が震災に対してどう向き合っているのか、“安全な生活”というものをどんなふうに捉えているのかに 、あらためて気付かされる映画です。

    ちなみに大川監督がこの作品を作ったきっかけは、「震災で日本を離れた外国人教師たちが、しばらくして戻ってきた」というニュースだったのだそう。本作に登場する外国人教師のティムやモリーが、物語の中でどのような存在として描かれているのかも見どころです。

    「リトル京太の冒険」は、4月28日(金)まで東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムにて公開中。また5月27日(土)からは、名古屋シネマテーク、京都・立誠シネマでの上映が決定しています。

     

    作品情報

    あの日以来、どこに行くにも防災頭巾を手放さない桐生に住む12歳の少年・京太。再び自分たちの町に戻ってきた大好きな外国人英語教師ティムと単語帳を片手にカタコトの英語で会話をするのを楽しみにしている。そんなある日、アメリカからモリーという女性がやってくる。海外からきた訪問者に沸く京太たちだったが、そこには重大な問題が。ショックを受けた京太はある行動に出るが、それは彼ら二人だけでなく、京太の母・絹子や周囲の人々が、震災後にそれぞれの心の奥にしまっていた記憶を呼び起こすことになる…。

    土屋楓
    清水美沙 アンドリュー・ドゥ
    木村心結 眞島秀和
    ステファニー・トゥワイフォード・ボールドウィン

    監督・脚本・編集:大川五月
    プロデューサー:杉浦青
    音楽:HARCO

    https://www.littleneonfilms.com/littlekyota

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