ピアノが聴こえるおすすめ小説!浅倉卓弥著『四日間の奇蹟』

2017年04月12日
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日販 ほんのひきだし編集部 「新刊展望」担当
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2017年本屋大賞に選ばれた恩田陸さん『蜜蜂と遠雷』。ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った本作は、直木賞も受賞した話題作です。すでに、その「文字」で描かれる見事な「音楽」の世界を、堪能した方も多いのではないでしょうか。

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思えば昨年の本屋大賞受賞作、宮下奈都さんの『羊と鋼の森』も、ピアノの調律に魅せられた一人の青年が主人公でした。ほかにも、奥泉光さん『シューマンの指』や中山七里さん『さよならドビュッシー』をはじめとする岬洋介シリーズなど、ピアノをテーマにした音楽小説には心揺さぶられる作品が数多くあります。

今日はそんなピアノがテーマの小説の中から、少しなつかしい一冊をご紹介します。

浅倉卓弥さん『四日間の奇蹟』をご存知でしょうか? 2002年の第1回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー作にして128万部を超えるベストセラーとなった作品です。

四日間の奇蹟
著者:浅倉卓弥
発売日:2004年01月
発行所:宝島社
価格:745円(税込)
ISBNコード:9784796638432

その『四日間の奇蹟』が、重版を機に今年に入ってから売れています。

ピアニストとして将来を嘱望されていた青年・敬輔。しかし彼は、留学先で強盗事件に遭遇して指を撃たれ、ピアニストとしての道を閉ざされてしまいます。敬輔は、その事件で両親を亡くした少女・千織を引き取りますが、彼は脳に障害を抱える千織に、類まれなピアノの才能を見出します。敬輔は千織にピアノを教え、やがて二人で老人ホームなどを慰問し、ピアノを聞かせて回るようになります。

そんな中、千織とともにある療養所を訪れた敬輔は、高校時代の後輩・真理子と再会。すぐに打ち解けた千織と真理子でしたが、二人は落雷事故に巻き込まれてしまいます。千織をかばい、瀕死の重傷を負った真理子と、軽症で済んだはずの千織。しかし、二人の魂は入れ替わってしまい……。

それぞれに痛みを抱える彼らに訪れる『四日間の奇蹟』。“入れ替わり”や作品に満ちるピアノの響き、そして人間の脳とは、心とは――。読後、共に生きる人を大切にしたくなる、さまざまな読みどころが満載の癒しと再生のファンタジーです。15年前の小説ながら、いま読み返してもまったく古びない世界観は読み継ぐにふさわしい作品の証。未読の方は、ぜひこの機会に手に取ってみてくださいね。

 

こちらの“ピアノ小説”もおすすめ

羊と鋼の森
著者:宮下奈都
発売日:2015年09月
発行所:文藝春秋
価格:1,620円(税込)
ISBNコード:9784163902944
シューマンの指
著者:奥泉光
発売日:2012年10月
発行所:講談社
価格:700円(税込)
ISBNコード:9784062773850
さよならドビュッシー
著者:中山七里
発売日:2011年01月
発行所:宝島社
価格:607円(税込)
ISBNコード:9784796679923
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