VSこち亀

「どの作家がどんな風に描いても、両津勘吉は両津勘吉だった」担当編集者が語る『VS.こち亀』

2016年09月23日
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日販 ほんのひきだし編集部 「新刊展望」担当
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惜しまれつつも連載を終了することになった『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称「こち亀」。連載40周年と単行本第200巻の発売を記念して、「こち亀」と6つのタイトルがクロスオーバーするノベライズアンソロジーが発売されました。

今回コラボレーションしたのは『おそ松さん』(石原宙さん)、『魔術士オーフェン』(秋田禎信さん)、『チア男子!!』(朝井リョウさん)、『ガールズ&パンツァー』(岡田邦彦さん)、『ハルチカ』(初野晴さん)、『謎解きはディナーのあとで』(東川篤哉さん)といずれも見逃せない作品&作家ばかり。今回限りという注目の一冊について、担当編集者の方に作品ガイドを寄せていただきました。

VS.こち亀
著者:秋本治 赤塚不二夫 秋田禎信 朝井リョウ ガールズ&パンツァー製作委員会 初野晴 東川篤哉
発売日:2016年09月
発行所:集英社
価格:1,620円(税込)
ISBNコード:9784087807950

【『VS.こち亀』の詳細はこちらで】
「描き下ろし口絵」解禁!「こち亀」とおそ松さん・ガルパンとのコラボ小説『VS.こち亀』が9月17日発売!!!

 

『VS.こち亀 こちら葛飾区亀有公園前派出所ノベライズアンソロジー』

週刊少年ジャンプ誌上で、40年にわたる連載、そして200巻のコミックス刊行。まさに前人未踏の領域に至った国民的漫画、それが『こちら葛飾区亀有公園前派出所』です。主人公の警官・両津勘吉巡査長の顔を知らない人はいないといってもいいでしょう。『こち亀』は、先日その長い連載がフィナーレを迎えました。最終200巻と同時発売で『VS.こち亀』は発売されています。『おそ松さん』、『魔術士オーフェン』シリーズ、『チア男子!!』、『ガールズ&パンツァー』、『ハルチカ』シリーズ、『謎解きはディナーのあとで』シリーズ。6つの人気作品のキャラクターと両さんの競演する作品です。40年の歴史を持つ『こち亀』は、年齢、性別の多様な読者を抱える漫画です。どの読者にも楽しんでもらえるような企画を目指して、作風の違うタイトルとのコラボになりました。

通常、ノベライズで重視されることのひとつに、原作にどれだけ小説が近づけるかということがあります。漫画ならでは、アニメならではの表現を、小説でどこまで再現できているのかということに、読者はとても敏感です。今回のコラボ企画で、ひとつだけ、驚いたことがありました。どの作家が、どんな風に描いても、両津勘吉は両津勘吉だったということです。これは中々ありえないことです。松野家の6つ子と一緒の両さんは、気のいい悪友。朝井リョウさんが描く両さんは、下町の頼れるおじさん。秋田禎信さんが描けば、強く正しい主人公、大洗女子と戦う両さんはいたずら好きの趣味人。初野晴さんは、若者を導くかっこいい大人だったし、東川篤哉さんは連載初期の不良警官。どれも両さんで、どれも正解でした。『VS.こち亀』を読む方は、きっと、架空の存在にもかかわらず、両津勘吉というキャラクターがどれだけ豊かな人間なのかを知ることになると思います。40年の歴史が作り上げた、偉大な存在に触れてみることができる一冊です。

文・集英社 ジャンプ・ノベル編集部 Jブックス編集 六郷祐介


(「新刊展望」2016年11月号「エディターの注目本ガイド」より転載)

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