人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

  1. HOME
  2. 本と人
  3. ひと・インタビュー
  4. 日本中をもっと元気に!「からだにいいこと」編集長による“スピード復刊”の舞台裏

日本中をもっと元気に!「からだにいいこと」編集長による“スピード復刊”の舞台裏

からだにいいこと 2021年 04月号
著者:
発売日:2021年02月16日
発行所:世界文化社
価格:730円(税込)
JANコード:4910022470414

2004年の創刊以来、女性の心と体のセルフケアを応援してきた雑誌「からだにいいこと」。2020年10月号をもって休刊した同誌が、2020年12月16日発売の2月号から隔月刊誌として復活しました。

スピード復刊を果たした舞台裏と、この時代にこそ必要とされる「からだにいいこと」の“未来”について、古郡まゆ子編集長に綴っていただきました。

 

読者に寄り添い、日本中を元気に

2020年夏、「からだにいいこと」は休刊しました。

こう書くと、出だしから暗~いムードになりますが、おかげさまで同年12月に隔月刊誌として復刊。読者や関係者の皆さまからは「待ってました」「また読みます」など、たくさんのうれしい言葉をいただきました。

同時に「この短期間によく復刊できましたね」と驚かれることがあります。

そこで、この場をお借りして復刊のいきさつをお話ししたいと思います。

休刊が決まったのはコロナ禍で生活が一変した頃。未知のニュースに次々と直面する矢先、自分たちの作っている雑誌が休刊するという、最も想像したくない事態が起きてしまいました。

谷底に突き落とされたような気持ちになりつつも、とにかく最終号までは悔いのないように作らなければ。その一心から、企画の一環として約400名の読者に「『からだにいいこと』の好きなところ」を聞くアンケートを実施。すると、大勢の方から「自分と『からだにいいこと』との絆」とでも言うべき熱いコメントが寄せられました。

「『からだにいいこと』を読み出してから、なんか生きる喜び?みたいな、毎日が少しずつ楽しくなってきた」

「お金や時間がない人でも、ポジティブになれるヒントが多くてありがたい」

「自分のためにも家族のためにも健康になりたい!と目標ができて前向きになれました」……などなど。

これを読んだときの感動は忘れられません。会社で号泣するわけにもいかないので、コメント部分をコピーして持ち帰り、家でしみじみと泣きました。

皆さんが「からだにいいこと」を人生の一部としてそばに置いてくださっていたこと。私たちのメッセージを我々の思惑以上にしっかりと受け止め、そのうえで本誌を選んでくださっていたこと。それが実感できた素晴らしさは、編集者としてこの先、二度とあるかないかの幸せな体験でした。

ここまで必要としてくれる方々に、もう一度「からだにいいこと」を届けたい!

復刊への道は、こうして読者に後押しされる形でスタートしました。

それからは、テレビ会議で何度も読者座談会を行い、さまざまな意見をヒアリング。「買うときの決め手は?」「付録は欲しい?」「変えてほしいところ、変わってほしくないところは?」など、ここぞとばかりに聞きまくりました。

世界文化社という頼もしいパートナーを得て復刊の道筋が立ってからは、「絶対に読者を満足させるものを」との思いで、編集部一同、文字通り全力で制作。そして2020年12月16日、見事(書店様、販売会社様のおかげです!)復刊することができました。

……さて、ここまで書いてきて、本誌についてきちんとご説明していないことに気づきました。

改めまして「からだにいいこと」は、エクササイズや美容法といった元気に・キレイになれる話題を紹介する、女性向けの健康情報誌です。家事テクや節約術、開運法まで、幅広いネタを一冊に凝縮しているのも特徴です。

仕事や家事で忙しい読者にとって、本や雑誌を何冊も読むのは大変なこと。「『からだにいいこと』を読めば、いろいろなジャンルの情報を知ることができて便利だし、おトク!」。そう思っていただきたくて、毎号バラエティ豊かなラインアップを心がけています。

読者層である30~50代の女性は、家庭で“健康管理のハブ”的な役割を果たすことが多いもの。その女性たちが「からだにいいこと」で得た知識を周囲に発信していけば、日本中がもっと元気になるはず!

そんな未来を目指して、これからも手軽で身近な“からだにいいこと”を追いかけていきます。


からだにいいこと 発行/世界文化社 発売「からだにいいこと」編集長
古郡まゆ子 FURUKORI Mayuko
1982年、東京都出身。ペット誌、シニア誌を経て、2018年に「からだにいいこと」編集部へ。復刊号より現職。


(「日販通信」2021年3月号「編集長雑記」より転載)