• ヤッホー流!底抜けに明るい「楽しい会社のつくりかた」―井手社長 講演会レポート【後編】

    2016年04月22日
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    夏目幸明、日販 ウキウキ研究所
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    「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングの井手社長による講演会レポート、後編をお送りします。なぜ社長自ら仮装するのか、なぜ製品に変わった名前を付けるのかは、前編でお伝えしたとおり。ここからは井手社長の著書『ぷしゅ よなよなエールがお世話になります』でも語られなかった、「楽しい会社のつくりかた」をレポートします!

    前編:大ヒット商品はこう作る! ヤッホーブルーイングのネーミング術

    ぷしゅよなよなエールがお世話になります
    著者:井手直行
    発売日:2016年04月
    発行所:東洋経済新報社
    価格:1,620円(税込)
    ISBNコード:9784492502822

     

    「くだらない話」最重要説!?

    夏目:ヤッホーブルーイングの皆さんは、とにかく雰囲気が明るいですよね。そして、どんなことでも「チームを作って皆で頑張ろう!」という雰囲気があります。これが御社の躍進に結びついているのではないかと思うのですが、いかがでしょう?

    井手:実を言うと、昔はバラバラだったんです。もちろん、担当している仕事は皆それぞれにちゃんとやっていますよ。でも、チームでやろうという雰囲気はあまりなかったように思います。昔はファンの数も限られていたので、お客様が「ビール、売ってますか?」「醸造所を見学したいんですが」と突然来社されることがあったんですね(現在、醸造所見学は予約制となっています)。そのときは僕がご案内していたんですが、次第にファンが増えて僕一人では対応できなくなってきた。それで、僕が「対応お願いしま~す」とスタッフに声をかけるんですが、皆シーンと下を向いたままなんです。

    夏目:現在はどうですか?

    井手:格段に良くなりましたね。例えばクラフトビール業界の会社が50~60社集まるイベントがあったときにも、スタッフが「ほかの会社と同じじゃつまらない」と言って、それぞれに考えを巡らせていました(笑)。そのイベントでは、アイデアを出すのがうまい人や、話をまとめるのがうまい人、お客さんとお話するのがうまい人、チェキを撮ってお配りする人と、それぞれが得意分野を活かしてサービスを準備し、イベントに臨みました。ほかの会社はブースにスタッフが2、3人いるくらいでしたが、ヤッホーブルーイングのブースには5、6人のスタッフがいて、お客さんと写真撮影などをして盛り上がっていました。うちのブースの前にだけ50人くらいの行列ができてしまうほどでしたよ。

    また、当社では「宴」というファンイベントを開催しています。これは最高の雰囲気ですよ!

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    夏目:楽しそうな雰囲気って、人を惹き付けるんでしょうね。

    井手:先ほどのイベントのときには、列に並んでいなかった人も「あのメーカー、何やってんだ?」と話していましたね。実は、今と昔があまりに違うから嬉しくて……、僕、少し涙を流しちゃいました。

    夏目:ビジネスの世界で、よく言われることがあります。「ここに5人のチームが2つあって、国・数・英・理・社の5科目を受験で勝負するとします。チームAは、全科目で80点が取れる優秀な人たちのチーム。チームBは、得意科目は1つしかないけれど、その科目では100点が取れる人のチーム。チームBのメンバーの得意科目が5つすべて揃っている場合、どちらが勝つでしょうか……。

    井手:絶対にチームBですよね。僕らはチームBになるようにしていく。チームって、お互いを補完するためにあるんです。万能な人なんてどこにもいないし、人には必ず得意な分野と苦手な分野があるんです。だから、支え合っていけばいい。

    夏目:社会全体を見ても、そのようにできていますよね。料理が得意な人が飲食店を開き、ビールが好きな人がビールを造って売る……。でも、組織の中で、周囲に助けを求めたり、困っている仲間を助けたりできるようなチームを作るのは、簡単じゃない。

    井手さんは、どうやってそんなチームを作ったんですか?

    井手:例えば、朝礼です。僕、皆に「朝礼で仕事の話なんかするの、やめようぜ!」って言っちゃったんですよ(笑)。それまでの朝礼は、事務的な連絡ばかりでした。昼間も、仕事に必要なこと以外は話さない。これを見て、中途入社の「あづあづ」という明るい女性社員が「てんちょ、お通夜みたいだね」と言ったんです(苦笑)。「これはいかん!」ということで、僕は「くだらない話をしよう」と提案しました。だって、朝一番に盛り上がって「さあ、やるぞ!」と言い合えたほうが気持ちがいいじゃないですか。

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    真剣な議論も、チーム作りも、仲間との信頼関係から生まれると僕は思っています。誰だって、否定されるのは怖い。だから、生真面目すぎる怖い雰囲気だと、自分の本音を素直に出せないんです。いいアイディアでも、突拍子もないことは口に出しづらい。もちろん「ここは彼に頼もう!」とか「ここは私がやろう!」ともならない。だから当たり前のことしかできない、お互いを補完できないチームになってしまうんです。

    仲間とスリッパの隠し合いができるような信頼関係を築くためには、「くだらない話」が一番いいです。くだらないように見えて、実は、会社の中ではとっても重要なんですよ。

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