〈インタビュー〉押井守さんの仕事場訪問! 構想15年の小説『GARM WARS』を語る

2015年05月15日
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日販 商品情報センター「新刊展望」編集部
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話題作を次々と世に送り出す映画監督、押井守さん。アニメ制作会社の作業机に飾られているのは、銃、戦車、犬……いずれも押井さんの作品を語るうえで欠かせない要素だ。

『GARM WARS 白銀の審問艦』は、構想15年を経て小説化されたSFファンタジー。別プロットでの映画も完成済だ。滅亡の危機に瀕した惑星で、クローンにより世代交代を繰り返して戦闘を続ける義体「ガルム」たち。彼らは古代言語「オガム」の謎と、自らを生み出した「創造主」の秘密に迫る。

 

押井さんの作品は、緻密な設定と圧倒的な薀蓄が物語に説得力を与える。「ファンタジーを書くとき、僕はまず技術体系から世界を作る。重力制御する一方で推進剤を使うようなアンバランスな技術。何でもできる科学力では物語の契機がなくなってしまうから。文化も行動原理も違うと、使えない言葉も山ほどある。世界観を文字にするのは難しい」

15年間温め続けた超大作。「この小説を書いたのは、ファンタジーの世界を滅ぼしてはいけないという使命感だと思った」

GARM WARS
著者:押井守
発売日:2015年04月
発行所:KADOKAWA
価格:1,836円(税込)
ISBNコード:9784047304192

 

創作の現場

アニメ制作会社「プロダクションI.G」と個人事務所、自宅を転々とする日々。自身について、あくまで本業は映画監督であり、「パートタイムの小説家」だと語る。「映画と小説の仕事は、自分の中ではまるで別。追求するリアリティが全然違います。映画の仕事が一本終わると小説を書きたくなる。そして小説を書くとまた映画はいいなあと思うんです」。「中断しているシリーズやまだ書いていない小説がたくさんありますが、いずれ書きます。読みたい人は待っていてください」

 

机の上には大量の犬グッズが並ぶ。押井さんの愛犬でもあり、多くの作品に登場するバセットハウンドだ。今作でも犬は「神聖視された存在」として重要なモチーフとなっている。

 


押井守さん

押井 守
おしい・まもる。1951年生まれ。東京都出身。映画監督、小説家。東京学芸大学卒業後、ラジオディレクター等を経て、77年タツノコプロに入社。同年「一発寛太くん」で演出デビュー。80年スタジオぴえろに移籍、84年「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」で映像作家として脚光を浴びる。同年からフリー。アニメーションの他に実写作品や小説も数多く手掛ける。主な作品に「機動警察パトレイバー劇場版」「イノセンス」など。


(「新刊展望」6月号「創作の現場」より転載)
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