中村明日美子のBLコミック『同級生』が映画化の影響で売行好調

2016年03月03日
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芝原 克也(日販 販売企画G)
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中村明日美子さん原作の劇場アニメ「同級生」が2月20日に公開され、その影響で単行本の売れ行きが伸びています。

漫画『同級生』は中村明日美子さんが「OPERA」(茜新社)にて連載していたBL(ボイーズラブ)コミックの名作です。単行本は2008年2月に発売されています。

同級生
著者:中村明日美子
発売日:2008年02月
発行所:茜新社
価格:669円(税込)
ISBNコード:9784871829687

中村明日美子さんは『ウツボラ』『鉄道少女漫画』など一般向けの作品も描いていらっしゃるのでご存知の方も多いと思いますが、BL界でも非常に人気の高い漫画家です。当サイト「ほんのひきだし」の記事「2015年下半期で1番売れたコミック第1巻は何だ?下半期コミック第1巻売上ランキングBEST 50」でも、中村明日美子さんの『薫りの継承』(リブレ出版)は第20位にランクインしております。

『同級生』はそんな中村明日美子さんのBLコミックの中でも代表作といえる作品です。登場するのはメガネをかけた病弱な秀才・佐条利人と、バンド活動をしていて女子からも人気の高い今時の高校生・草壁光。「ジャンルの全く違う」2人が戸惑いつつも惹かれ合っていく、ピュアな恋愛が描かれています。

さて全国30館で公開された劇場アニメ「同級生」ですが、興行通信社によると2月20日・21日の国内映画動員ランキングで初登場第9位にランクインしており、公開から2日間で2万3395人を動員、興行収入は3430万8700円と、非常に高い成績をあげています。1スクリーンあたりの興行収入では堂々の第1位。これは異例の大ヒットです。

〉アニメ「同級生」オフィシャルサイト
http://www.dou-kyu-sei.com/

さらに劇場アニメのヒットを受け、原作コミックも売れ行き好調です。映画が公開された週に大きく売上が跳ね上がっております(日販 オープンネットワークWIN調べ)。

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『同級生』の読者の傾向を調べてみると幅広い世代に読まれているものの、BLコミックとしては比較的若い、20代前半の女性読者が中心となっているようです。

併読されている漫画には、中村明日美子さんが『同級生』以降に描いた『卒業生』『O.B.』(「同級生」シリーズとして後述します)や『あの日、制服で』『薫りの継承』をはじめ、『テンカウント』(宝井理人/新書館)、『それでも、やさしい恋をする』(ヨネダコウ/大洋図書)、『抱かれたい男1位に脅されています。』(桜日梯子/リブレ出版)などが見られました。また『きのう何食べた?』(よしながふみ/講談社)や『ハイキュー!!』(古舘春一/集英社)なども読まれているようです。

『同級生』は比較的ソフトな内容なのでBL入門書としては最適で、BL作品を読んだことがない方や、何を読んだらいいか分からない方にもおすすめです。また『同級生』自体は単巻ですが、その後の利人と光や、2人をとりまくキャラクターを描いた作品群があります。「同級生」シリーズは作中の時間軸に沿って『同級生』『卒業生 冬』『卒業生 春』『空と原』『O.B.』第1巻・第2巻の順番で読んでみてください。

卒業生 冬
著者:中村明日美子
発売日:2010年01月
発行所:茜新社
価格:669円(税込)
ISBNコード:9784863491281
卒業生 春
著者:中村明日美子
発売日:2010年01月
発行所:茜新社
価格:669円(税込)
ISBNコード:9784863491298
空と原
著者:中村明日美子
発売日:2012年05月
発行所:茜新社
価格:802円(税込)
ISBNコード:9784863492929
O.B. 1
著者:中村明日美子
発売日:2014年02月
発行所:茜新社
価格:700円(税込)
ISBNコード:9784863494107
O.B. 2
著者:中村明日美子
発売日:2014年02月
発行所:茜新社
価格:700円(税込)
ISBNコード:9784863494114

※2月16日には単行本未収録の漫画・イラストを加えた改訂増補版『卒業アルバム』も刊行されています。

卒業アルバム 増補版
著者:中村明日美子
発売日:2016年02月
発行所:茜新社
価格:1,980円(税込)
ISBNコード:9784863495470

BLというと馴染みのない方は敬遠するかもしれませんが、ラブストーリーとして非常に素晴らしい内容です。「まじめに、ゆっくり、恋をしよう。」という映画のキャッチコピーがまさに2人の恋愛を表していて、透明感のある物語とキャラクターたちに心を奪われます。

ちなみに私は1年ほど前まで、BLコミックを全く読んだことがありませんでした。しかし『ウツボラ』『鉄道少女漫画』『呼出し一(はじめ)』などの作品が大好きだったことから勇気を出して『同級生』を読み始めたところ、どハマりして一気に『O.B.』まで駆け抜けた経験があります。

ぜひ一度、偏見を捨てて読んでみてください。おすすめです。

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