• 定年は「生前葬」である―… 小説『終わった人』が50代・60代男性の反響を呼んでいる!

    2016年03月01日
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    日販 仕入部 田中
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    3月といえば卒業シーズン。毎日通っていた通学路や教室、先生や友人との別れを惜しみつつも、新しい生活に期待と不安を抱く季節です。

    今回はサラリーマンたちにとっての卒業である「定年」を題材に、50代・60代の読者から圧倒的支持を得ている小説『終わった人』(内館牧子/講談社)をご紹介します。

    終わった人
    著者:内館牧子
    発売日:2015年09月
    発行所:講談社
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784062197359

    定年って生前葬だな。
    衝撃的なこの一文から本書は始まる。

    大手銀行の出世コースから子会社に出向させられ、そのまま定年を迎えた主人公・田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れる。年下でまだ仕事をしている妻は旅行などにも乗り気ではない。図書館通いやジムで体を鍛えることは、いかにも年寄りじみていて抵抗がある。どんな仕事でもいいから働きたいと職探しをしてみると、高学歴や立派な職歴がかえって邪魔をしてうまくいかない。妻や娘は「恋でもしたら」などとけしかけるが、気になる女性がいたところで、そう思い通りになるものでもない。

    これからどうする?

    講談社BOOK倶楽部『終わった人』より)

    社会人であれば誰にでも訪れる「定年」。しかしその後の生活をすでに思い描いている人は、社会人の中でどれくらいいるでしょうか?

    大手銀行の出世コースから社員30人程度の子会社に出向。最終役職は専務だったけれど、一度は親会社の役員候補にまでなった……。「仕事が趣味」を体現していた主人公は、定年退職後、とにかく暇になってしまいます。暇な時間を埋めるためにジム通いを始めたり、午前中から映画を観に行ってみたり、趣味を求めてカルチャースクールへ行ってみたりと試行錯誤を重ねるものの、プライドの高さゆえに周囲のジジババと同一視されるのを我慢できず、もがき苦しみます。俺はまだ「終わって」いない、こんな「終わった」ジジババと一緒な訳がない……。

    2015年9月の発売以降、累計発行部数は6万部を突破。等身大の主人公に共感が集まっているようで、購入者クラスタを見てみると、内館牧子さんの著書全体に比べて定年前後の男性の読者の割合が多くなっています。反響の大きさからも、『終わった人』が定年退職後の生活をリアルに描いていることは確かでしょう。

    ▼読者の男女比

    男女比較.02

    ▼『終わった人』50代・60代読者の割合(括弧内は内館牧子さんの著書全体)

    男性 女性
    50代 12.4%(6.8%) 13.2%(21.0%)
    60代 25.2%(11.6%) 19.8%(18.5%)

    今は「老後はのんびり、好きなことをして暮らそう」「そのために今は仕事に集中しよう」と思っている方、がむしゃらに働いた後、あなたの「やりたかったこと」はその時にもまだ、あなたを満足させてくれるでしょうか? あなたはいったいリタイア後、何をして過ごすのでしょうか?

    老後なんてまだまだ先だと思っている20代・30代の方々にも読んでみてほしい一冊です。

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